歯周病治療について
歯周病とは、歯の周囲に付着した歯垢が、歯と歯肉の隙間に入り込むことによって、歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。
外から一見してわからない歯肉の溝の中で起こるので気づかないうちに進行してしまいます。
歯を失うケースの実に60%が歯周病によるものであるにも関わらず、痛みがないので放置してしまいがちです。
当院では歯周病の治療に力を入れており、歯科衛生士による歯周病処置で治らない場合には、再生療法や歯周外科処置を行います。
歯周病の特徴
以下のような症状がひとつでもある場合は、歯周病の可能性があります。
すぐに検査を受けた方がよいでしょう。
- □寝起きに口の中がネバネバする
- □歯を磨くときに出血がある
- □口臭が気になる
- □歯肉がむずがゆくなる・痛む
- □歯肉が赤く腫れる
- □食べ物が噛みにくく、歯のぐらつきがある
- □歯が長くなったような気がする
- □前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間ができる
歯周病の人・歯周病でない人
健康な人
軽い歯周病の人
歯周病が進行した人
健康な状態の歯周ポケットの深さは約1~2ミリです。
歯肉の直下には歯槽骨(しそうこつ)があるので、計測用のポケット探針プローブが落ちていきません。
しかし軽度の歯周病になると歯肉に炎症(出血)が見られます。
ポケットがやや深くなり、歯槽骨の吸収が始まります。
軽度の歯周病の人の歯周ポケットは深さが約3~6ミリになります。
この段階で治療をせずに放置すると、重度の歯周病に進んでしまいます。
ポケットからの排膿(膿が出る現象)が見られ、歯のぐらつきも大きくなり、歯槽骨の吸収もさらに進んで行きます。
歯周病が進行した人の歯周ポケットの深さは約7~12ミリ以上になります。
歯槽骨の吸収が進行する原因は歯石です。
歯石は歯肉の上の見える所だけではなく歯周ポケットの中に入り込んでしまいます。
歯周病は症状が軽いうちに治療すれば予後も問題なくメインテナンス出来るので、早期に発見し、治療に取り掛かることが重要です。
歯周病の概要に関しては、当院も所属している、日本臨床歯周病学会のHPもご参照ください。
歯科衛生士による初期治療
歯周病とは、歯の周囲に付着した歯垢(プラーク)が歯と歯肉の隙間に入り込み歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。
外から一見してわからない歯肉の溝の中で起こるので気づかないうちに進行してしまいます。
歯垢には非常に多くの細菌が含まれており、細菌の出す毒素が歯肉の炎症を引き起こし、歯を支えている骨を溶かします。
歯を失うケースの実に60%が歯周病によるものであるにもかかわらず、初期、中期に及んでも痛みがないので、放置してしまいがちです。
早期に発見し、処置をすれば、歯科衛生士による衛生指導のみで完治することも多い病気です。
当院では歯周病の治療に力を入れており、歯科衛生士による歯周病処置で治らない時には再生療法や歯周外科処置を行います。
また、歯周病を悪化させる要因の一つに喫煙があげられます。
三大有害物質であるニコチン、タール、一酸化炭素をはじめ、煙草には約200種類もの有害物質が含まれています。
1.ニコチンは強力な血管収縮作用を持つので、歯周病によって歯肉が炎症を起こしても出血が抑制されてしまい、歯周病であることに気づかずに症状が進行してしまいます。
2.タールは歯の表面に黒褐色に沈着し、不快な外観を作り出します。またタールは発ガン物質としても有名です。
3.一酸化炭素はニコチンとともに免疫担当細胞の活動を著しく低下させます。これらの有害物質は相乗作用によって歯周病を悪化させ、また治癒後の経過にも悪い影響を与えます。
上記のように煙草は歯周病はもちろん健康全般に悪影響を及ぼします。
ちなみに私(院長)を含め当院のスタッフは誰もタバコは吸いません。
歯周病と喫煙についてご興味のある方は「歯周病と禁煙チャレンジ」をご覧ください。
症例)主訴:歯肉からの出血、歯の動揺(30代男性)
歯科衛生士の衛生指導のみで完治しました。
治療終了後は3ヶ月に1度の定期検診で現在も健康な状態を維持しています。
治療時間と費用 ※自由診療(保険外診療) | |
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【治療時間】 期間:約3か月 処置時間:14時間 <1回の治療で1~1.5時間> |
【治療費用】 92,400円(税込) 1時間につき6,600円(税込) |
症例)主訴:歯肉からの出血、歯の動揺(30代男性)
多量の歯石とタバコのヤニが付着しています。
歯科衛生士による処置だけで完治した症例です。
治療時間と費用 ※自由診療(保険外診療) | |
---|---|
【治療時間】 期間:約3か月 処置時間:14時間 <1回の治療で1~1.5時間> |
【治療費用】 92,400円(税込) 1時間につき6,600円(税込) |
症例)主訴:歯肉の違和感、歯ブラシ時の出血(20代男性)
左右のレントゲンでの違いを見てみましょう。
左は歯の表面に出っ張った物体が付着しているのがお分かりになると思います。
これが歯石、歯周病の原因です。
右は歯の表面が歯石が取れて滑らかになっているのが分かります。
歯石は歯の表面だけでなく、歯肉の中に入り込んでしまいます。
細かいレントゲンを撮らないと見落としてしまいますね。
超音波の歯石除去では歯肉の中の歯石は除去出来ません。手用の器具での作業が必要になります。
治療時間と費用 ※自由診療(保険外診療) | |
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【治療時間】 期間:約5か月 処置時間:22時間 <1回の治療で1~1.5時間> |
【治療費用】 145,200円(税込) 1時間につき6,600円(税込) |
歯周病の精密検査について
- デンタルレントゲン写真撮影10~14枚+バイトウイング撮影2枚
(隣接面の虫歯の精査) - パノラマレントゲン写真撮影
- 口腔内スライド撮影15枚
- 歯周精密検査 (プロービング6点法、歯の動揺検査)
- 口腔内模型の採取
保険治療費と別途で6000円(税別)となります。
所要時間は1時間枠のアポイントでお願いしております。
詳しくはお電話にてお問い合わせください。03-3953-8011
歯周病治療Q&A
- Q:歯周病は肺炎にも影響するのでしょうか?
- Q:たばこの喫煙と歯周病には因果関係がありますか?
- Q:歯周病は必ず遺伝するのでしょうか?
- Q:歯周病は治療をすると必ず治るのでしょうか?
- Q:歯周病は夫婦の間でも感染するのでしょうか?
- Q:電動歯ブラシと手用歯ブラシでは歯周病予防にどちらが良いのでしょうか?
- Q:歯石を取るのが痛くて怖いのですが、痛くない方法はありますか?
- Q:歯磨きをして血が出てしまうのは歯周病なのでしょうか?
- Q:歯茎が下がってきたという症状は歯周病なのでしょうか?
- Q:歯石はどれくらいの頻度で取りに通ったらよいのでしょうか?
- Q:歯周病で骨が溶けるとは、どういうことなのでしょうか?
- Q:歯周病予防のための歯磨きは、どのようにすればよいのでしょうか?
- Q:歯周病はいつ頃(何歳)から注意した方が良いの?
- Q:歯周病によって溶けた骨を元通りにして、歯を守る治療法はあるのでしょうか?
- Q:歯周病で、歯垢や歯石が原因ではない場合もあるのでしょうか?
- Q:糖尿病が歯周病の進行を早めると聞きましたが、なぜでしょうか?
- Q:歯ぐきがはれても、しばらく放置すると治まり、その繰り返しでだんだん歯が動いてきた気がするのは、なぜでしょうか?
- Q:定期検診で歯ぐきの検査や歯石を取るときにチクチクと痛いのですが、なぜでしょうか?
- Q:歯を一本抜歯すると次々に歯を失う という記事をネットで見ましたが、本当にそうなのでしょうか?
当院の歯周病治療に関する詳細
歯周病治療のまとめ
歯周病は早期に発見し、処置をすれば、歯科衛生士による衛生指導のみで完治することも多い病気です。
また、歯周病を悪化させる要因の一つに喫煙があげられます。煙草には約200種類もの有害物質が含まれています。
煙草は歯周病はもちろん健康全般に悪影響を及ぼします。