目次
Q:手術中に麻酔が切れることはありますか?また手術後の痛みや腫れはありますか?
Q:インプラントの寿命はどのくらい?治療後のメインテナンスの内容とは?
Q:インプラント治療が受けられないケースにはどのようなものがありますか?
Q:インプラントはなぜ自分の歯のように噛めると言われるのでしょうか?
Q:インプラント埋入手術にかかる時間はどのくらいでしょうか?
Q:インプラントの治療費は医療費控除の対象になるのでしょうか?
Q:手術中に麻酔が切れることはありますか?また手術後の痛みや腫れはありますか?
インプラント手術中の麻酔に関してですが、インプラント体を埋め込む一次手術の際は、しっかりと麻酔をしてから処置するため、術中に麻酔が切れる心配はほぼありません。
もし途中で麻酔が切れて痛みが出て来た場合には、麻酔を追加して処置を進めれば問題ありませんのでご安心ください。
次に、手術後の痛みや腫れに関して、個人差はありますが抗生剤と痛み止めを使用して頂きます。
また、手術後に感じる違和感は、一般的には細胞が治癒再生する過程で生じるので、過度に心配する必要はありません。
一般的に、手術から2~3日程度で痛み引き、その後1~2週間ほどで違和感は引いてきます。
インプラント治療に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のインプラント治療ページをご参照ください。
Q:インプラントの寿命はどのくらい?治療後のメインテナンスの内容とは?
インプラントの寿命に関してですが、歯槽骨に埋入したインプラント本体(当院のではチタン製を使用しています)と上部構造に分けてご説明します。
まず、チタン製のインプラント体自体は虫歯になる事はありませんが、手入れが悪いとインプラント体の周囲に汚れが溜まり、炎症が起きて「インプラント周囲炎」を引き起こしてしまう可能性があります。
歯周病のように骨が吸収してしまうと充分な支えがなくなり、インプラント体が割れたりする事もあります。
インプラント周囲炎を防ぐためには、日々の清掃と歯科医院での定期的な検診が必要です。
上部構造に関してはセラミックの場合、欠けたりする事もありますので、その際は上部構造だけやり直す事もあります。
次に、インプラント治療後のメインテナンスに関してですが、残っているご自分の歯と同様、歯ブラシ・デンタルフロス・歯間ブラシなどを用いて、汚れが溜まらないように充分に清掃を行っていく必要があります。
また、インプラント体の形状は直径が3-5ミリ程度で、この上に、適宜上部構造物を作製しますので、イメージ的に小さい物の上に大き目の物が乗っかるようなイメージのため、インプラントを埋入した歯は、天然歯に比べてより歯周ポケットの清掃を念入りにし、メンテンナンスする必要があります。
左:インプラントを埋入したレントゲン画像。
右:天然歯に入れたセラミック冠のレントゲン画像。
Q:インプラント治療が受けられないケースにはどのようなものがありますか?
まず全身的状態が要因でインプラントが難しいケースとして、
・骨粗鬆症 ・重度の糖尿病 ・腎臓病 ・循環器系疾患 ・放射線治療中
などがあります。
・骨粗鬆症の場合は服用してる薬の中断(担当医と相談の上)してからの着手
・糖尿病の場合は血糖値のコントロール後
・腎臓病の場合は担当医と相談しながら
・循環器系疾患の場合、血圧のコントロールが必要
などの条件付きで施術出来る場合もあります。
放射線治療中のインプラント治療は、骨髄炎を起こす可能性があるので控えた方が良いと言えます。
喫煙者のインプラント治療も可能ですが、成功率が下がるので承知の上での施術となります。当院では、禁煙してからの施術を推奨しております。
また、骨の状態にも左右されます。インプラント体を埋入するのに充分な骨量が無い場合も施術出来ない時もあります。
インプラント治療に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のインプラント治療ページをご参照ください。
Q:インプラントはなぜ自分の歯のように噛めると言われるのでしょうか?
なぜインプラントが自分の歯のように噛めると言われるのかというと、インプラントはご自分の顎の骨の直接フィクスチャーというインプラント体を埋め込み、その上に上部構造体(補綴物)を連結するので、自分の歯のように噛めるためです。
入れ歯の場合は、顎堤(歯の無くなった部分)すなわち、骨の上に乗るだけですので当然義歯が浮いたり、動いたりという事が起きる可能性があるのです。(残っている歯の数や位置にもよります)
また、インプラントは義歯と違って固定式ですので食事の後の取り外しがありませんが、義歯は食事の後取り外して清掃してあげる必要があります。
義歯の床と歯茎との隙間に食べカスが侵入する事があるので、義歯はやはり食事の後の清掃が重要になります。
こういった日常の使い勝手などを考えると、インプラントを選択肢の視野に入れて頂いても良いと思います。
義歯からインプラントにチェンジした患者さんは治療後、とても満足される方が多いです。
インプラント治療や入れ歯に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のインプラント治療ページ・補綴治療(冠・ブリッジ・義歯)ページをご参照ください。
Q:インプラント埋入手術にかかる時間はどのくらいでしょうか?
インプラント埋入手術当日はまず、お口の中の全体のクリーニングから始まります。
歯科衛生士が丁寧にお口の中の清掃を行って行きます。
汚れが付着した状態でインプラント埋入をすると細菌感染を起こしてしまい、成功率が下がるためとても重要なステップです。
清掃後、オペ室に移動して頂きインプラント埋入手術に入ります。
歯肉の切開して埋入位置を確認して骨へのドリリングが始まります。
所要時間は埋入する本数がより変わりますが、大体30分から60分位になります。
術後は4日間程抗生剤と鎮痛剤を服用して頂きます。
Q:インプラントの治療費は医療費控除の対象になるのでしょうか?
インプラントの治療費は医療費控除の対象になります。
医療費控除とは、その年の1月1日~12月31日までの間に医療費を支払った場合に、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができ、これを医療費控除と言います。
医療費控除の金額(最高で200万円)は、下記で計算した金額となります。
(実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2)の金額
(1) 保険金などで補填される金額
(2) 10万円
意外かと思いますが、歯科医院に通院する為の電車やバス代も対象になります。
医療費控除について詳しくお知りになりたい方は、医療費控除ページをご参照ください。
Q:歯周病があってもインプラントを入れる事が出来るのでしょうか?
歯周病があってもインプラントを入れられるかどうかは、ケースバイケースとなります。
まずは歯周病をしっかり治してから、残っている歯槽骨量(高さ、幅、厚み)の診断をして、インプラント体を埋入するスペースが確保出来れば、歯周病の既往があってもインプラント治療が可能かと思います。
ただ気を付けなければいけないのが、予後不良の歯を抜くのがイヤという理由でギリギリまで歯周病を放置してしまうと、その歯の周囲の歯槽骨がほとんど無くなっている事があります。
このような場合は、インプラント治療不可と診断する事もあります。
インプラントを検討されている場合は、その旨を担当医に相談した上で、インプラント治療が可能かどうか診断を受けてもらえればと思います。
インプラント治療に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のインプラント治療ページをご参照ください。
Q:インプラントの治療期間はどのくらいかかるのでしょうか?
インプラント治療は大きく分けて三段階の流れになります。
①まず、一次手術。
歯槽骨にインプラント体を埋入する一番大切な処置です。
インプラント体と歯槽骨が結合するまでに上顎で約4ヶ月、下顎で約2ヶ月を要します。
当院では一次手術を平日の午前中に行い、午前中は他の患者さんのアポイントは入れず、完全に手術に集中いたします。
②そして二次手術です。
上部構造物(被せ物)を作製する為の歯肉の形態を作る為の処置、ヒーリングアバットメントを装着します。
歯肉の治癒期間として、前歯部で約3ヶ月、臼歯部で約1ヶ月かかります。
③次に最終的な補綴物を作製する為の型取りをします。
歯科技工士によりアバットメント(支台)と被せ物が作製されます。
そして調整、装着となります。
装着後も定期的なアフターケアが必須となります。
インプラント体も天然歯と同様に歯周病になるので充分な注意が必要です。
インプラント治療に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のインプラント治療ページをご参照ください。
Q:治療後は、治療した医院でないとクリーニングなどのメンテナンスはしてもらえないものなのでしょうか?
インプラントも自分の歯同様にしっかりとしたお手入れが必須になります。インプラントも歯周病になるためです(インプラント周囲炎)。
理想としては、インプラント治療をした歯科医のクリニックでのメインテナンスが良いと思います。
実際処置しているので状態を把握していますからね。
ただ、転勤や引越しなどでどうしても通えなくなってしまうこともあるかと思うので、インプラントを執刀した歯科医に、どこのメーカーのインプラントを使用したのかを聞いておくと良いでしょう。
例えば、インプラント上部を固定しているスクリューが緩んでカタつきが出た場合などは、専用の器具がないと対処出来ません。
インプラントメーカーは数え切れない程あります。各メーカーで使用するインスツルメントは互換性がないので、メーカー名を知っておいた方が良いですね。