気になる前歯の黒ずみ、白くするための方法とは?
2018年05月14日
生まれつき歯が真っ白という人はおらず、程度の差こそありますが歯の色は黄色味がかっているのが自然です。
これは歯の内部にある象牙質という部分がもともと比較的濃い色をしていて、それを覆うエナメル質は半透明であるからです。
ホワイトニングではレーザーや薬剤を使ってエナメル質の表面の状態を変えることで美しい白色を実現しています。
これに対して歯の色が黄色というよりも灰色や、黒っぽくなってしまうことがあります。
とくに前歯に色がついてしまうと目立つので、色を白くしたいという相談をよく受けますが、いつでもホワイトニングをすればいいというわけではなく、原因別に考え方が異なります。
黒ずみの原因とその対処法をあわせて説明していきましょう。
歯の着色汚れは専門的なクリーニングで予防・改善を
歯が黒ずむのにはいくつかの原因が考えられますが、まず挙げられるのは着色による歯の黒ずみです。
タバコのタールは粘着力のある物質ですので、歯の表面にこびりついて落ちにくい汚れになりますし、ワインのような飲食物も歯の表面で唾液と反応し、着色汚れとしてエナメル質に蓄積されることがあります。
特に前歯の場合、直接光が当たるので色のコントラストが目立ちやすく、悩みの種になってしまいます。
こういった黒ずみは歯の外側についている汚れが主体なので、歯科医院での専門的なクリーニングでかなりの予防や改善が期待できます。
クリーニングをしてもまだ着色が気になる場合には、ホワイトニングで歯の表面を白くすることもできます。
また、実は歯周病によっても歯が黒ずんで見えてしまうことがあります。
重度の歯周病の人の場合、歯垢(プラーク)に血液が混じってしまうことがあるからです。
歯垢(プラーク)はやがて歯石となって歯や歯肉にこびりつき、自力ではなかなか取りづらくなってしまうため、歯科衛生士によるケアが必要です。
このような歯の黒ずみは、歯科医院に相談してまずは専門的なクリーニングを受けるところから始めるとよいでしょう。
神経がない歯にはウォーキングブリーチがオススメ
さらに、むし歯も歯を黒くする原因です。
歯の内部でむし歯が広がっていると歯が黒ずんでいるように見えることがあります。
この場合は、まずはむし歯の治療が先決です。
むし歯に感染した部分を削って、神経にまで達している場合には神経を抜くこともあります。
これが一般的なむし歯の治療法ですが、神経を抜いてしまった歯には一つ大きな問題点があります。
神経を抜いてしまった歯は血液の供給が無くなるので次第にもろく、そして色が黒くなっていってしまうのです。
着色汚れが歯の外側からの黒ずみだとすれば、こちらは歯の内側からの黒ずみです。
ですから、外側からクリーニングをしても、ホワイトニングをしても十分な効果を期待できません。
神経が残っていない歯ではウォーキングブリーチ法が適しています。
ウォーキングブリーチ法では、歯の裏側に穴を開け、薬剤を入れることで内側から漂白します。
ウォーキングブリーチはなるべく自分の歯を残したまま白くすることができますが、時間の経過と共に色が次第に戻っていくので、気になった時点で再び同じ処置を行うことになるという点に注意する必要があります。
金属の詰め物をメタルフリー素材に置き換える
歯の黒ずみの原因を考える際に無視できないのが歯の詰め物や被せ物で使われる金属です。
保険診療で使われる金属は安全性の高いものが選ばれていますが、それでも金属アレルギーが発生してしまうことがあるのは時間の経過と共に酸化した金属が溶け出しているからです。
この金属酸化物が歯や歯肉を黒ずませてしまうことがあります。
対策としては、材料に金属を一切使用しないメタルフリーの詰め物や被せ物を使うとよいでしょう。
メタルフリー素材のものとしては、自分の歯に近い色を再現できるセラミック素材が治療でよく使われています。
セラミックは変色しにくいという点でも歯の変色を気にする方のニーズに適していると考えられます。
黒ずみの原因ごとに対処の方法が異なることを説明してきました。
いずれにしても入念なカウンセリングを重ねた上で最適な治療の方向性を探っていくことが大切です。
当院では、時間をかけて審美性にこだわった治療を提供しています。
メタルフリー治療に関して詳しくお知りになりたい方は、当院のメタルフリー治療ページを、ホワイトニングに関して詳しくお知りになりたい方は、当院のホワイトニングページをご参照ください。
歯の黒ずみが気になったら、まずは当院までご相談ください。
若林歯科医院 院長 若林潤