治療したのになぜ痛い?虫歯で神経を抜く治療をした歯が痛むわけ

         

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治療したのになぜ痛い?虫歯で神経を抜く治療をした歯が痛むわけ

2018年06月07日


虫歯の治療で神経を抜くのは、虫歯菌が表面のエナメル質とその下にある象牙質を溶かしてしまい、さらにその内部にある歯髄にまで入り込んでしまった場合です。
 
歯髄には神経や血管など重要な組織が入っていますから、感染した場合は歯髄を除去する治療を受けないと痛みが取れません。
 
しかし、神経を抜く治療をするために歯科医院に繰り返し通っても、なかなか痛みがなくならずいつまでも疼痛が続いたり、歯が浮いたような感覚があって噛めなかったりすることが起こり得ます。
 
こうなると治療の出口が見通せず、患者さんにとって非常につらい状況です。
 
神経がないはずなのになぜ痛むのでしょうか。今回はその理由について深く掘り下げていきたいと思います。
 
 

なぜ“神経を抜いても”歯の痛みが続くのか


虫歯を放っておくと、最終的には歯の中にある歯髄(神経)が感染し、神経を抜く治療を受けることになります。
 
この治療のことを抜髄治療と言いますが、1回で終わることはなく、何回かに分けて歯の根の先端まで慎重に進めていくことになります。
 
それでは、通常、歯髄を取る治療は何回くらいかかるのでしょうか。
 
じつは、歯の個性によってまちまちでなんとも答えられないというのが実際のところです。
 
というのも、歯根の状態は、前歯では一本の根が直線的に伸びていますが、臼歯(奥歯)では二根から四根とばらつきがあります。
 
根が4つあるということは神経も4本かそれ以上に分かれているはずです。
 
 
解剖学的に調べていくと、1つの歯根の中に歯髄が2つ入っているケースも少なくありません。
 
歯根自体が曲がりくねっていたり、奥に行くほどラッパ状に広がっていたりすると形状的にも抜髄治療はどんどん難しくなっていき、神経の一部を取りこぼしてしまうことも決して少なくはありません。
 
 
このような理由から、残念ながら歯の神経を抜く治療の成功率は、どんなに治療する前の状態が良くても100%にすることはできません。
 
ですから、歯髄を除去しても歯の痛みや違和感が治まらない場合には、歯髄の除去や消毒が徹底されていないということが十分考えられることなのです。
 
 

マイクロスコープを使用した、より精密な治療を


それでは、神経を抜いてもまだ痛みが続くという場合には、繰り返し歯の根の治療を続けていけばいいのでしょうか。
 
実は、痛みが引かないなどの理由で歯の根の治療を繰り返すと、成功率が徐々に低下していき、最終的には歯を失うリスクが高まってしまう傾向があります。
 
ですから、なるべく早い段階で、より精密な治療を受けることが大切になってきます。
 
 
抜髄治療の取りこぼしや、もっと他の原因で見逃されてきた歯の痛みに対する治療の手段として、マイクロスコープの有効性が注目されています。
 
 
マイクロスコープは簡単に言えば歯科治療用の顕微鏡で、患部を拡大して覗き込むことができます。
 
歯根は針金が通るかどうかという細さで、しかも光がさえぎられて肉眼ではほとんど中身を見ることができない世界ですから、マイクロスコープで患部を照らしながら拡大することには非常に大きな意義があります。
 
 
例えば、当院には、「他の歯科医院で抜髄やその後の根管治療をしても、痛くてものが噛めない」という方も相談に来られます。
 
そういう方の歯根を確認してみると、見逃されていた痛みの原因(見逃された根管や歯髄、亀裂)などが見つかることもあります。
 
その場合には、マイクロスコープを駆使してより丁寧な治療を施すことで、良好な予後につなげることができます。
 
 
神経を抜いても痛みに悩まされている方は、見逃された未治療部分はないのだろうかということを疑って、セカンドオピニオンを求めてみると、新しいことがわかることがあるかもしれません。
 
 

諦めず治療を続けることも大切です


しかし、適切に抜髄の処置を行っても、なお歯の痛みが続いてしまう場合もあります。
 
この場合、考えられるのが神経障害性疼痛というものです。
 
神経障害性疼痛は神経が傷ついた後に時折現れる痛みで、神経の一部が正常に治癒せず、間違った信号を送り続けることで痛みが長引いてしまいます。
 
分かりやすい例では、切断した手足の幻肢痛が有名です。
 
 
痛みの特徴はときどき現れる鋭い痛みから、ずっと続く鈍い痛みまでさまざまですが、これは歯髄の除去や消毒では取りきることは困難なので、根管治療後に痛みが長引く一例となっています。
 
神経障害性疼痛の治療は薬物療法によって行われるのが一般的で、効果も確認されています。
 
根管治療の再治療が必要なのか、それとも薬物療法が必要なのか、歯科医師が正しく診断することも重要になってきます。
 
 
ここまでで紹介した歯の根の治療をしても抜歯せざるを得ないような場合には、
 
・垂直性歯根破折といい、歯の根が割れてしまっている場合
・下のレントゲン画像のように、虫歯が深く、髄床底まで侵食されてしまっている場合

などのケースが挙げられます。
 
しかし、逆に言えばこうした要素がなければ歯を残すことができる可能性は残されているのです。
 
1本でも歯を抜いてしまうことは、歯並び、噛み合わせ、そして周囲の歯へのリスクが高い行為でもあります。
 
諦めて抜歯してしまうのではなく、治療を続けるべきだと思います。
 
 
当院では、マイクロスコープを使用した精密な治療を行っています。
 
根管治療後の違和感から当院に相談される方もいます。
 
なかなか取れない歯の痛みに悩んでいるのなら、ぜひ当院までお越しください。
 
また、当院の根管治療に関して詳しくお知りになりたい方はこちらもご参照ください。
 
 

若林歯科医院 院長 若林潤